2019年3月27日水曜日

栄光なき凱旋/真保裕一 ★★☆ 2019/03/27

アメリカへの移民二世の3人の登場人物ジロー・ヘンリー・マットが、太平洋戦争を志願兵として戦い一つの殺人事件の真相に迫るという話。アメリカ社会からの差別が描かれる上巻は読むのがしんどい。軍隊に志願してから読みやすくなったかな。上中下巻構成で読むのに時間がかかった。

2019年3月25日月曜日

エネルギー/黒木亮 ★★☆ 2019/03/25

石油を開発する商社、投資する投資銀行、石油を調達する中華航空の調達部門などに所属する人物たちを交えた経済小説。経済用語にあふれていて、勉強になるような気もするが、大半はすり抜けていく。面白いかと言われれば、正直微妙かな。上中下と3巻構成なので読書に時間がかかり、読んでいても仕方ないなと思ってドロップしようかと迷ったが、読むのが辛いというわけでもないので、2ヶ月位かけて読破した。

2019年3月20日水曜日

生きて候/安部 龍太郎 ★★☆ 2019/03/18

本多正信の次男、本多政重を主人公とした、戦国時代末期の武将の生きざまを描く作品。この手の、戦国時代の変わった武将ものは、前半はオリジナリティーに富むものの後半は史実を追うだけになりがちだが、本作は最後まで調子が変わらずに良作と言っていい。宇喜多秀家との固い絆に焦点を絞ったのが功を奏したのだと思う。

2019年3月8日金曜日

宿神/夢枕獏 ★★☆ 2019/03/06

陰陽師みたいな話かと思って読み始めたが、平清盛が出てきて、あと佐藤義清というのが出てくて、おどろおどろしいシーンもあって、はじめは入り込みづらかったのだが、裏スジで西行のお話だとネタバレにがっくりしながらも、2巻辺りから面白くなってきた。清盛が出世していく様子を描きつつ、義清の待賢門院璋子への思いとか、鰍がかわいそうとか、なかなか面白かった。

2019年3月1日金曜日

途中の一歩/雫井 脩介 ★☆☆ 2019/02/26

マンガ家とマンガ雑誌編集部のお話っぽい出だし。人気マンガ家とその愛人の元担当編集者とか、新進気鋭のマンガ家とアシスタントとか、章ごとに中心となる登場人物はいろいろあって、どういうストーリー展開するのかわからない段階だが、柔らかい文体が好みではなく、読み進まないので中断。同時期に読んでいる本が、いい本だったら読めたかもしれないが、あんまり良い本ではなかったので我慢がならなかった。