2022年8月31日水曜日

仔羊の巣/坂木司 ★★☆ 2022/08/31

友人でありヒキコモリの鳥井が実は名探偵でという設定で、事件を解決ということではないのだが、主人公の周りの出来事を解決してく。同僚が実は自分が自分のことが好きだったり、父に愛されていないと思いこんでいる少年の父は食べ物にアレルギーを持っているだろうとか、そういうの。一話一話という形式ではなく、流れるように話が進みながら、登場人物たちが絡んでいく話の構成はうまいなあと思うが、そううまいんだけどあんまり面白くないなとも思った。

かすがい食堂 あしたの色/伽古屋圭市 ★★☆ 2022/08/31

駄菓子屋をやりながらこども食堂であるかすがい食堂が、事情のある子どもたちとふれあいながら解決したりしなかったりしていくというほのぼのもの。2巻目のようだ。まあ、ありがちな設定だなあと思うのだが、ヘイトスピーチをテーマにしたお話もあって意欲は感じた。


2022年8月23日火曜日

水晶宮の影/五代ゆう ★★☆ 2022/08/23

グイン・サーガ145巻。ベルデランドへシリウスを助けに行ったり、ワルド城に突如現れたり、本巻でワルスタット城にアクテ婦人を助けに来たグインが、いよいよクリスタルパレスに乗り込んでディモスを詰問し、ナリスのもとへ案内されるという展開。あと2巻なのだが、あとがきを読んでもそんな雰囲気がしない。


2022年8月20日土曜日

いかれころ/三国美千子 ★☆☆ 2022/08/20

田舎の旧家の家族のお話で、久美子、志保子とか登場人物がたくさんいるのだが、家族内での関係が最後までうまくつかめずに、あんまり入ってこなかったなあ。なんとなく細雪っぽく感じなくもなかったのだが、あんまり面白くないなあと思いつつも読了。いろいろ賞を取っている作品ではあったのだが、いまひとつだった。


2022年8月16日火曜日

木苺通信/竹下文子 *** 2022/08/16

おとぎ話のような短編集。短編も短く、読んでどうという感じでもなく、ちょっと読もうという気が失せてきた。


2022年8月15日月曜日

警視庁監察室 ネメシスの微笑/中谷航太郎 ★★☆ 2022/08/15

危険ドラッグで妹を死なせてしまった警察官新川が、妹の恋人である直哉とともに復讐に走り、それを監察官の雅子が負うというものだが、化学者である直哉がドラッグデザインで新しいドラッグを生み出したりしていてなんとも妙。それ以外は普通に読めた。続編も出ている模様。


2022年8月12日金曜日

李歐/高村薫 ★★★ 2022/08/12

2022年6月の香川・岡山旅行で130ページまで。高級クラブで殺人が起こり、そこで再開した刑事との出会いを母の失踪と絡めたエピソードを読み終えたところまで。裏すじでネタバレを目にしてしまい後悔。中断している間に忘れたい。

2022年7月の磐越西線・羽越本線旅行270ページまで。李歐と海から拳銃を引き上げるのだが、一彰は守山の工場の負債をチャラにし高級クラブでの殺人事件について自首して4年服役するまで。

2022年8月の大阪帰省で読破。刑務所を出所し、原口と関係を続け、守山の娘である咲子との関係を深めても、李歐への思いは尽きない。こんな恋愛話だったのかと愕然としつつ読了。読み応えのある良い作品だった。


2022年8月5日金曜日

流浪の皇女/五代ゆう ★★☆ 2022/08/05

グイン・サーガ144巻。ヤガが決着した模様。ミロク教の高僧が登場して、きっとすごいんだろうなとこれまで引っ張られてきたが、なんだろう、この不完全燃焼感は。リギアなどが捕らえられたワルスタット城にグイン登場のようだが、このまえ会ったところだよね。147巻まであとわずかだが、どう収まっていくのか、どう収まらないかに注目かな。


2022年8月4日木曜日

鯨の岬/河﨑秋子 ★★☆ 2022/08/04

「鯨の岬」と「東陬遺事」の2篇が収められている。「鯨の岬」は老境に差し掛かった奈津子が、孫が爆笑していた鯨が爆発する動画を気に留めつつ、施設にいる母をみまおうとでかけた際にたまたま故郷に立ち寄り、過去のおもいでをなぞったり母から話を聞いて、むかし友人らが巻き込まれた爆発事故があったことをを思い出す、そんなお話で、なかなか良かった。「東陬遺事」は江戸時代の北海道の話なのだが、今ひとつなんのことだか掴みそこね、今一つだったなあ。