2021年6月29日火曜日

うちの旦那が甘ちゃんで 6/神楽坂淳 ★☆☆

女を騙して金を巻き上げる悪党「色悪」がどうのこうだと話は展開するの、江戸を舞台にした捕物帳っぽいのだが、読んでて面白くないと98ページでドロップ。とログを書く段になってシリーズものの6段をいきなり手にとっていたことに気づいた。登場人物のおなじみの関係とかよくわからないので面白くないと感じたのかもしれないが、まあいいだろう。


出版禁止/長江俊和 ★☆☆ 2021/06/29

心中の生き残りの女性に対して雑誌記者がインタビューする話なのだが、あまり面白くない。冒頭から実話っぽいノリで描かれるのだが、いかにも知らない名前ばかりで興が醒めるし、インタビューとかも面白くない。98ページでドロップ。


ウェルカム・ホーム!/鷺沢萠 ★★☆ 2021/06/29

「渡辺毅のウェルカム・ホーム」と「児島律子のウェルカム・ホーム」の2篇が収録されている。前者は父子家庭に同居して家事をやっている男のお話。後者は後妻として入った家庭での義理の娘との愛情を描く。まあまあという感じか。


2021年6月27日日曜日

こんこんさま/中脇初枝 ★☆☆ 2021/06/27

地方の旧家ではなとさちという姉妹がいる家族のお話ということで面白そうな出だしではあったのだが、こんこんさまという神様もよくわからないし、読みづらくはないので最後まで読んだが、面白くなかったなあ。


2021年6月26日土曜日

家族会議/勝目梓 ★★★ 2021/06/24

短編集だが妙に艶めかしい。妻の介護の助けてくれている妻の妹を抱いてやれと妻に言われる「姉妹」にはドキッとした。父の死後にその情婦との結婚を決める「遺産」もさもありなんという感じ。なお著者は2020年に逝去。


2021年6月21日月曜日

金木犀と彼女の時間/彩坂美月 ★☆☆ 2021/06/21

タイトルは悪くないよね。時間を5回繰り返してしまう能力を持った少女の話なんだが、高校生になって青春ドラマをやっていてう~んという感じであんまり面白くない。第1章121ページを読んだところでドロップする。


BACK 猟奇犯罪捜査班/藤堂比奈子 ★☆☆ 2021/06/21

一見してシリーズ物だが気にせず手にとった。タイトルに猟奇犯罪とあったのでいやらしい内容だったら嫌だなあと身構えたが、死体の経時変化を研究しているだの、病院で頸動脈を上手に切って8人が殺される事件が発生するくらいで、そんなに猟奇猟奇しているわけではないのだが、面白くない。多くの人物の名前ができてわけがわからないなと88ページでドロップ。


2021年6月20日日曜日

一瞬の雲の切れ間に/砂田麻美 ★★☆ 2021/06/20

小学生の男の子が死んでしまった交通事故をめぐり、事故を起こした妻、その夫、その不倫相手の若い女性、少年の母親などを主人公とした連作集。死んだ少年がどういう子供だったのかをとうとうと話す母親の場面はちょっとホロリと来たかも。全体的に読みやすかった。


2021年6月19日土曜日

なぎさ/山本文緒 ★★★ 2021/06/19

久里浜で、金を無心する両親に苦しめらる冬乃と菫の姉妹、芸人になる夢を挫折して生きる目的を見いだせない川崎くんなどが、日々の暮らしに苦労しながら何かを掴んでいく。落ち着いた文体で読んでいて心地よいしっかりした長編。じんわりと心が暖かくなったりした。


傘をもたない蟻たちは/加藤シゲアキ ★★★ 2021/06/15

短編集。美大生時代に出会った、自らのからだに色を塗らないと気がすまない若い女性アーチストと短い恋を綴った「染色」、突如飛来しだした宇宙生物イガヌがとても美味しくてみんなが夢中だという「イガヌ」など、趣向はそれぞれ違うのだが一癖二癖あるような作品ばかりで楽しめた。


2021年6月15日火曜日

春、戻る/瀬尾まいこ ★★★ 2021/06/15

結婚を控えた40前の女のもとに兄だという若い男がやってくるお話なのだが、こっけいなところがありながらもなんとも心温まるお話。婚約者の団子屋の男もその家族もこの正体不明のお兄さんを受け入れ、出てくる登場人物に悪い人がいない。スラスラっと読める良い作品だった。


2021年6月11日金曜日

あなたならどうする/井上荒野 ★★☆ 2021/06/11

癌の再発に怯える人妻が学生時代の男友達に抱いてもらいたくて連絡する「時の過ぎゆくままに」など、恋愛に関わるちょっと皮肉が効いたような短編集。ひとつ短編自体は20ページほどと比較的短い。


神さまのビオトープ/凪良ゆう ★★★ 2021/06/11

図書館の貸し出しランキングで見かけて手にとった。事故で亡くなった夫鹿野くんの幽霊と一緒に暮らす未亡人うる波を主人公とした連作で、恋愛や友情といったさまざまな関係性を持った二人組が毎作登場して、その関係性のかたちをゆったりした文体を描く。小学4年生の女の子と付き合う秋山くんのお話が印象的かな。うる波と鹿野くんもとても仲良しさんで、読んですがすがしい気持ちにもなる作品。


2021年6月9日水曜日

幸せの値段/梅田みか ★★☆ 2021/06/09

春夏秋冬の各季節をテーマにした、20~30ページ程度の短編集。小気味よく気軽に読めて楽しかった。くしゃくしゃして、高級ブティックで高い買い物を買おうとして財布を忘れたと言って取り置いてもらうとか、そういう話。


2021年6月2日水曜日

待ってよ/蜂須賀敬明 ★☆☆ 2021/06/02

マジシャンが訪れた町が、時間が逆に進む世界で、ひとは老人の姿で墓から生まれ、やがて女性の胎内に還っていくという。こうこという女性の登場人物はそれなり魅力的ではあったが、あんまり面白くない。129ページ、ちょうど三分の一を読んだところでドロップする。


罪の終わり/東山彰良 ★☆☆ 2021/06/02

小惑星の衝突で環境がすっかり変わった2100年くらいのアメリカの話で、黒騎士がどうだとか、白聖書派がどうだとか、SFなのかな、頑張って読んできたが、頭に入ってこないしおもろくないので、90ページでドロップ。


黄昏旅団/真藤順丈 ★☆☆ 2021/06/02

タイゼンやらマナブやらルンペンみたいな登場人物が、檜山優作という男の心象風景に潜り込んでいくという話なのだが、文体が私には合わず読むのが辛い。52ページでドロップ。