2024年10月31日木曜日

愛されなくても別に/武田綾乃 ★★★ 2024/10/31

お互い、母に搾取されていた宮田と江永とが、一人孤独に学生生活を送っていく中で出会い、絆を深めていく良作。同性愛に発展してもいいかなと思ったりもした。江永が引っ越しを話題にしつつも宮田も一緒に住むよねというシーンはジンと来た。


セカンドライフ/新津きよみ ★★☆ 2024/10/31

定年前後の熟年世代が主人公となるような短編集。冒頭の「見知らぬ乗客」が交換殺人っぽく、表題作の「セカンドライフ」も仲の良い大な友達同士が邪魔な夫を殺すような雰囲気を出していてサスペンス臭もただようが、ハートウォーミング系の作品もあり、全般的に読みやすい良作だった。


美都で恋めぐり/北夏輝 ★★☆ 2024/10/31

大学進学で関西にやってきた女子学生が、親戚の書道一家に居候して、そこの人たちと繰り広げるラブコメっぽい軽いお話。黒衣、殿下、姫とかあだ名の登場人物がいかにもっぽいが、まあ読み物って感じかな。


五十坂家の百年/斉木香津 ★★☆ 2024/10/30

どうもミステリーっぽいというネタバレがありつつ読み出したのだが、曽祖父母から4世代にわたる登場人物が章ごとに語る複雑な物語で、曽祖父母世代の璃理子が兄に友人の弥生をあてがったりとか悪女っぽくて悪くないのだが、ストーリーのコアがつかみにくくて、面白さとしては今ひとつだったかな。


ババヤガの夜/王谷晶 ★★☆ 2024/10/30

やたら喧嘩が強い女、新道依子が登場して良作の予感を感じたが、暴力団にさらわれてそこで組長の娘の警護をやらされるとか変な設定に違和感を感じつつ、更に違和感が増大していった作品。



2024年10月17日木曜日

オテル モル/栗田有起 ★★☆ 2024/10/17

不器用な女が地下に伸びるホテルに就職面接に行くという冒頭からの流れは非常に良かったのだが、双子の妹の奇天烈な様子とかいろいろ詰め込みすぎたように感じられて、少し残念。よく寝れるホテルと妹の関係に意味があったのかなと考えたりもしたが、まあ面白かったので良しとする。


世界中が雨だったら/市川拓司 ★★☆ 2024/10/17

若い男女の恋愛に殺人が絡むミステリー短編集。3篇あって、最後の「循環不安」が主人公の情けなさが良かった。


真空管/甘糟りり子 ★★★ 2024/10/16

林真理子とか田中康夫とかの作品みたく、ハイブランド名がたくさん出てくるイケイケ女子の世界、という感じの小説で、とても読みやすかった。金持ちの中年男に溺れて、彼に話すためにいろんな男とセックスしようとするとか、ちょっとぶっ飛んだ展開がいただけなかったが、面白い小説だった。

不幸体質/神崎京介 ★★☆ 2024/10/16

男女の機微に関わるような短編集。一癖ある男女のお話だが、そこそこおもしろかった。


2024年10月6日日曜日

屍人荘の殺人/今村昌弘 ★★☆ 2024/10/04

甥っ子が面白かったというので手に取った。ゾンビが登場する殺人謎解きミステリーということで、こういうジャンルもあるんだと感心したが、謎解きに興味がないので、スルー勝ちに読んだ。最後の謎解きもふーんという感じで、もひとつだったなあ。


2024年10月2日水曜日

小春日和: インディアン・サマー/金井美恵子 ★☆☆ 2024/10/02

エッセイ本かといぶかりつつも、どうも小説のようだと読み進め、80年代風なおしゃれ文体だなと感心しつつも、やっぱり面白くないので50ページでドロップした。


2024年10月1日火曜日

むかし女がいた/大庭みな子 ★☆☆ 2024/10/01

むかし女がいた、で始まる短編集。ちょっと反戦チックなものを感じさせるが、いずれ短い短編ばかりだが、あんまり面白くないので26ページでドロップした。