2019年9月23日月曜日

最後の医者は雨上がりの空に君を願う/二宮敦人 ★★★ 2019/09/23

桐子という珍妙な苗字の主人公が出てきたりてっきりラノベだと思ってバカにしていたが、ライトノベルかどうかはさておき、HIVに罹患した元カップルの女のほうは治療に専念し、男のほうが自暴自棄になって死ぬ、という章から始まり、桐子医師の子供時代の話とつづく。細かい章ごとに一人称語りする登場人物を医者/患者などと切り替えながらの物語がとても読みやすくて、いい作品だと思った。シリーズものなのかな。他の作品も読んでみたい。

2019年9月17日火曜日

墨染の鎧/火坂雅志 ★★☆ 2019/09/17

安国寺恵瓊を主人公とした時代小説。関ヶ原の戦い後に処刑された毛利の外交僧として有名な恵瓊。考えてみると、彼のことをよく知らないので、けっこう良いテーマだなと思った。文体は読みやすいのだが、彼特有のエピソードと言うか、本作のオリジナルのストーリーライン的なものが乏しい。京都の舟屋の女主人とねんごろなんだが、ほとんど登場しない。下巻に至っては、歴史イベントを追いながら、信長が討たれるように仕向けは恵瓊だとか、そういう話ばっかりになってがっかり。

2019年9月15日日曜日

七夜物語/川上弘美 ★☆☆ 2019/09/14

少女さよを主人公としたお話。仄田(ほのだ)くんと冒険するという感じのややファンタジー。上中下の三冊構成で、上巻で十分かと思ったが、後半からそこそこ読み進めれるようになってきたので中巻に突入し234ページでドロップ。学校で使う鉛筆が動く世界に迷い込んだり、面白くない。

真田を云て、毛利を云わず 大坂将星伝/仁木英之 ★☆☆ 2019/09/14

信長が死んだあとくらいからの時代設定で、秀吉配下の武将の他に長宗我部のものも登場する歴史小説かな。文体も読みづらいわけではないが、80ページほど読んだ印象として面白くない。

2019年9月14日土曜日

深紅の碑文/上田早夕里 ★☆☆ 2019/09/13

未来の世界で海洋を舞台にしたようなSF。SFだめだ。なんか読んでられない。リングワールドは読破したので、SF全般がだめというわけではないと思うのだが、お風呂読書で何冊も並行で読んでいるからかもしれない。本作は、読むのが辛いというわけではないのだが、設定が入ってこず、ページが進まない。

2019年9月12日木曜日

邪魔/奥田英朗 ★★★ 2019/09/12

暴力団絡みの放火事件を負いつつ、上官に逆らった刑事の行動を観察させられたりする、警察小説。悪くない。死に別れた妻の母と関係、おやじ狩りしようとして返り討ちにした少年たちからの告訴とか。下巻になり、親しくしていた義母が交通事故で死亡していたというところでびっくり。及川の奥さんも可愛そう。すんごく惹き込まれていく展開。最後の数章は、読み終わるのを名残惜し見ながら読んだ。いい本に巡り会えてよかった。

頭蓋骨の中の楽園/浦賀和宏 ★☆☆ 2019/09/12

女学生の首なし死体が見つかったのを機に、学生たちが事件を解決をたくらむサスペンスかな。二人目の被害者も登場。行方不明だった女も死体で発見で上巻が終了。そして、下巻の真ん中辺りから始まる安藤による謎解きに驚く。なぜ首なしの死体となるのか、その謎のつまらなさ、そんなことがなんでお前に分かるんだ、といった不自然さ満々の謎解きシーンがこれでもかと続き、唖然となる。読みやすい文体なので最後まで読んだが、つまらない作品だったなあと思いながら読了した。

2019年9月7日土曜日

平家三代/服部真澄 ★☆☆ 2019/09/06

源平時代の小説をあまり読んだことがないのでと手にとった。タイトルからして平清盛を中心に前後三代かと思ったが、漁師なのか海賊なのか海辺を舞台にお話が始まり戸惑う。格好つけた文体が鼻につくというかすごく読みづらく、72ページでドロップした。

2019年9月1日日曜日

冷血/髙村薫 ★☆☆ 2019/08/31

レディージョーカーが有名な高村薫だが、まえに挑戦してドロップしたが再挑戦してみた。独特の文体が読みづらく、ななめ読みをしたりもしたが楽しくなく、57ページくらいでドロップした。