2019年9月17日火曜日

墨染の鎧/火坂雅志 ★★☆ 2019/09/17

安国寺恵瓊を主人公とした時代小説。関ヶ原の戦い後に処刑された毛利の外交僧として有名な恵瓊。考えてみると、彼のことをよく知らないので、けっこう良いテーマだなと思った。文体は読みやすいのだが、彼特有のエピソードと言うか、本作のオリジナルのストーリーライン的なものが乏しい。京都の舟屋の女主人とねんごろなんだが、ほとんど登場しない。下巻に至っては、歴史イベントを追いながら、信長が討たれるように仕向けは恵瓊だとか、そういう話ばっかりになってがっかり。

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