2019年11月30日土曜日

絹屋半兵衛 あきんど/幸田真音 ★★☆ 2019/11/29

上巻:彦根の商人絹屋半兵衛が磁器に魅せられて職人を雇い窯を興す時代小説。しっとりし語り口で、半兵衛のつま留津も感じよく、安心して読める。彦根藩に窯を召し上げとなり、下巻がどうなるか気になるところ。家督を継ぐ前の井伊直弼が登場したので、下巻で絡んでくるのだろう。
下巻:半兵衛とその妻、留津との相手を思いやるやり取りに心があたたまる。105ページ「わしらに子供ができんかったのも」というくだりを何度も読み返した。井伊直弼との絡みも、上巻はよかったのだが、下巻は史実を追っているような感じがして残念。

0 件のコメント:

コメントを投稿