2020年7月29日水曜日

背教者ユリアヌス/辻邦生 ★☆☆ 2020/07/28

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。ローマ帝国モノで家系図とかもついてくるのだが、読みづらいなあ。主人公と思われるユリアヌスのお母さんのバシリナの話が当分続くなあと嫌気が差して24ページでドロップ。

2020年7月28日火曜日

紫匂う/葉室麟 ★★★ 2020/07/28

ネタバレを嫌うので装丁から時代モノとわかるような本は手に取らなかったのだが、とりあえず読み始めた。身持ち軽そうな澪がむかし結婚に至らなかった男に思いを寄せる出だしなのだが、なんとなく藤沢周平っぽいようないい感じで、さらに夫の萩蔵太というのがなかなかの好男子で、全般的に読みやすい時代小説というところ。他の作品も読んでみたい。

2020年7月25日土曜日

女ざかり/丸谷才一 ★★☆ 2020/07/25

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。新聞社の論説委員をやっている弓子が、哲学者の愛人とよろしくしながらも、いろいろ頑張ってる、という感じから。丸谷才一は旧仮名遣いを使うので敬遠していたが、一度読んでみたかった作家。

みいら採り猟奇譚/河野多恵子 ★★☆ 2020/07/25

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。読み始めると戦前の医者の家系のお話っぽくて、何が猟奇譚なのかなと思ったのだが、新妻の比奈子が初体験からの回数を記録してるのはまだいいとして、ふとSM的な描写が始まったりして驚かされる。しっとりした感じで悪くはなかった。

2020年7月21日火曜日

旅屋おかえり/原田マハ ★★★ 2020/07/20

きれいな装丁が印象的だが、旅番組をやっていた元アイドルの丘えりが旅を通じて人々に出会う、という感じのお話でそこそこ面白かった。ドラマの原作とかになりそうなお話。

2020年7月7日火曜日

太陽を曳く馬/高村薫 ★★☆ 2020/07/06

上巻:最近とりつかれたように髙村薫に取り組んでいるが、両親が告訴したために、仏教施設で事故死した青年について調べていくのだが、巻末で元オウム信者だとわかって、うむ、という作品。警察小説で、トリックがどうだという作品でもなく、さりとて読んでいて事件解明の流れが理解しやすいかといえばそうでもない。盛り上がりに欠けるが、なぜか読みすすめてしまう。
下巻:禅宗の道場で、元オウム信者の青年が坐禅中にてんかん発作を起こして瞑想する様子が目に浮かんで衝撃を受けた。論争や手紙の部分はすごいなと思うもののちんぷんかんぷんで読み飛ばすのが良い。

2020年7月4日土曜日

新任刑事/古野まほろ ★★☆ 2020/07/03

上巻:新任の警察官のお話で、警察が後の様子から最初の赴任先の交番での一日が上巻で描かれている。ああそうですか、という感じで、たいして面白くはない。いつ下巻を読めるのかも不明。
下巻:気長に読み進めていたのだが、後半、警察署長が実犯人だったというサスペンス調の展開は悪くないのだが、女子中学生の連続拉致犯で登場人物の女性警官もむかしこの男に拉致されて何度も強姦されとかいう話をしだして、げんなり。こんなプロットにしなくてよかったんじゃないとやや憤慨気味で、さいごまで飛ばし飛ばし読んだ。単なる殺人犯とかにしておけばよかったのに、生理的に嫌だった。