2021年5月28日金曜日

私の男/桜庭一樹 ★★☆ 2021/05/28

解説を見るまで忘れていたが、直木賞受賞作品ということで手にとった。結婚を控えた女が実は義理の父親と関係を持っているというショッキングの設定に、死体の存在をほのめかしてサスペンス臭を漂わせていてなかなか楽しい。章を追うごとに過去にさかのぼり、実はこうだったというのが明らかになるのだが、ペドい展開に驚かされる。


2021年5月25日火曜日

浮世でランチ/山崎ナオコーラ ★★☆ 2021/05/24

加藤千恵の作品が良かったので、仲が良いとWikipediaに書いてあったので手にとった。周りに溶け込むのがやや苦手な女の子の、社会人しているいまと、中高生時代とを描くという感じだろうか。主人公の性別がなかなかわからなかったりしたが、比較的まったりした感じで悪くないが、そんなに良くもない感じ。


2021年5月22日土曜日

三体/劉慈欣 ★★☆ 2021/05/22

FBとかで話題になっていたので気になっていたが、人気も一巡したようでやっと手にとって読んだ。予備知識なく読み始めたので、文革で大変な目にあっている女科学者が地球外生命体からの信号を受信するところが一番楽しかったかな。最後の方は、陽子2個が人工知能だとか荒唐無稽な流れになって興ざめ。期待して読み出して良いことはない、ということからもしれない。


騎士団長殺し 第2部: 遷ろうメタファー編/村上春樹 ★★★ 2021/05/22

村上春樹にしては読みやすいお話で、1Q84に近いタイプ。

上巻:1部で出てきた騎士団長が活躍するのかと思っていたらほとんど出てこず、免色の娘かもしれない秋川まりえの存在感がましていく。そして彼女が行方不明となり、というところで下巻に引っ張られる。

下巻:騎士団長を殺して不思議な世界に足を踏み入れ、やがて祠の穴の中にたどり着くというファンタジー。別れた妻は妊娠しており、性交していないが自分が受胎させたように思うとか1Q84っぽいなとまた思う。最後はやや失速したかな、そんな気がする。


2021年5月21日金曜日

あおい/西加奈子 ★★☆ 2021/05/21

加藤千恵の作品が良かったので、仲が良いとWikipediaに書いてあったので手にとった。スナックで働いている、すこしやさぐれたような女が主人公の日常生活もので、妊娠して名前をつけようと考えたのが「あおい」という短編の他に2篇が収められている。話の筋は悪くないが、私には響かなかったかな。


2021年5月17日月曜日

鷺と雪/北村薫 ★★☆ 2021/05/16

戦前の華族のお嬢様が事件を解決する短編集。何でもできるお抱え運転手のベッキーさんこと別宮さんの活躍が見ものかな。悪くはないが、そんなに良くもない感じ。図書館で次の予約が入り一旦返さなくてはならないが、もう一度は借りないかなと思う。166ページまで。直木賞をとった作品として手にとったようだ。


2021年5月10日月曜日

武道館/朝井リョウ ★★☆ 2021/05/10

武道館を目指す女性アイドルグループのお話で、メンバーのひとりである主人公の愛子が幼馴染の男の子との愛に目覚めて最終的には脱退してしまう。テーマ的にはあまり面白くないが、比較的読みやすかった。


裏関ヶ原/吉川永青 ★★☆ 2021/05/10

関ヶ原の戦いから離れたところで繰り広げられる、黒田如水、細川幽斎、佐竹義宣、最上義光、織田秀信を主人公とした短編。よく知られたエピソードに独自の味付けがなされているのだが、とくに真田昌幸の嫁、小松とのやり取りが面白かった。


2021年5月3日月曜日

このベッドのうえ/野中柊 ★★★ 2021/05/03

2~30ページ程度の短編集。日常でのやや恋愛的な心の機微を描いているという感じの作品群で、いい感じなんだけど短いのですぐに終わってしまう。そのあっけなさがいいのかもしれない。もっと長いのを読んでみたい。