2022年4月19日火曜日

売国妃シルヴィア/宵野ゆめ ★★☆ 2022/04/19

アウロラとかいう宵野ゆめオリジナルキャラはいらんな。みんなにそう言われてるんやと思うけどいらんな。そんなことを思いながら読んだが、シルヴィアがまた連れ去られてどこかで亡命政権を樹立とか面白そうな展開。パロかな。続きを読みたい。


2022年4月14日木曜日

だから殺せなかった/一本木透 ★★☆ 2022/04/14

ワクチンを名乗る殺人者が新聞上で記者と公開問答するという事件を主軸に、犯人そして記者のこれまでを振り返りながら、子供の虐待や家族の愛とか、そういうことを扱った重厚な小説。読み応えは十分なのだが、新聞上での問答部分がやや難解だったし、そもそも殺人を犯していく理由がストンと落ちなかった。やや残念。


鬼嵐/仙川環 ★★☆ 2022/04/14

田舎の実家の診療所を手伝う女医の気ままなお話かと思ったら、感染症が発生して、その特効薬を製薬会社がお金儲けのために感染症を広めようとしていて、証拠隠滅のために殺人も行われていた、というとんでもない展開で、なんとも安っぽい映画を見せられている気もしたが、そこそこ面白かった。


悪寒/伊岡瞬 ★★☆ 2022/04/14

東北にある子会社に出向単身赴任中のさえない中年男のしんみりしたお話かと思っていたら、家族の異変に急遽帰宅したところ妻が会社の重役を殺害したとして逮捕され、そこから二転三転と怒涛のサスペンス。さえない中年が状況の激変に翻弄される姿とか読み応えがあるというか、映画やドラマを読んでいるような気になった。ただ最後が今ひとつかな。


夏の方舟/海猫沢めろん 2022/04/14 ★★☆

ゲイをテーマにした純文っぽい短編集。ハードSMを扱った「サロメのいない金曜日」が刺激的だった。その登場人物Sが共通する「こどもたちの素数」は小6の男の子たちの性の芽生えを扱っているようで面白かった。


2022年4月5日火曜日

青が破れる/町屋良平 ★★☆ 2022/04/05

表題作は、ボクシングジムに通う青年を主人公とした青春文学ものという感じかな。友人の彼女が不治の病で最後に死んだりして、いかにもな設定で好きにはなれなかったが、2篇目の「脱皮ボーイ」は語りが男視線からいつの間にか女視線になる洒脱さがよかった。


2022年4月2日土曜日

星降る草原/久美沙織 *** 2022/04/02

再開したグイン・サーガ。アルゴスのお話で、スカールに対して思い入れもないので、栗本薫でない人が書いた、グイン・サーガを舞台したいにした得体の知れない話をなんで読まなくてはならないんだ、という気が湧いてきてドロップ。正伝を優先して読んでいこう。


2022年4月1日金曜日

翼がなくても/中山七里 ★★☆ 2022/04/01

交通事故で足を失った沙良がパラリンピックを目指すお話と、事故の加害者が殺された殺人事件を追う警察のお話の、2つのお話が絡み合う作品。読みやすくそこそこ面白いが、沙良のアスリート然とした様子にちょっと馴染めないかな。冒頭の加害者が損害を賠償しないひどい人間だというあたりは読んでいてしんどかった。