2024年7月29日月曜日

ブラックボックス/砂川文次 ★★☆ 2024/07/29

夏休みが近いので薄いのがいいなと手に取った作品。自転車便で働く青年を主人公とした作品で、事故ってちょっとヤケになったりとか社会不適合者っぽい感じでいたら、急に刑務所に入っている風景になって驚く。文芸チックだなあと思っていたら、芥川賞受賞作品だったら。なんかスッキリしないウジウジした感じがあんまりすきじゃないんだなとか思った。


2024年7月24日水曜日

ピエロがいる街/横関大 2024/07/23 ★★★

地方都市の市長と、よるに市民のために働くピエロが主人公で、同一人物なんだろうなと思いながら読み進める作品で、文体が自分に合うのか妙に引き込まれた作品。結構良かったかな。

本丸 目付部屋 権威に媚びぬ十人/藤木桂 ★★☆ 2024/07/22

シリーズになっていたので手にとって見た。江戸で目付けとして働く者たちを描く時代小説。目付けものは読んだことなかったし、目付けのことをよく知らないのだが、江戸を舞台にした刑事ものという感じで、御家人や旗本などの犯罪を暴いていく。厳罰が多くてビビるかも。


拷問: 強請屋稼業/南英男 ★★☆ 2024/07/22

ハードボイルド。本刑事だとかいう見城という男が主人公で、アジアで起こる日本企業を狙った犯罪組織を追い詰めていくのだが、金をもらって有閑マダムを相手にもしているという設定で濡れ場が多い。全般的に三文小説というか娯楽小説的な軽さで、好みが分かれそう。拷問というがさほどのすごい拷問シーンはなかった。単なるシリーズ名か。


おまめごとの島/中澤日菜子 ★★☆ 2024/07/22

瀬戸内の島で、ともに家族で失敗したイケメンとアラフォー女が、という筋なのだが、このイケメン、グジグジしていて読んでいて腹が立つ。娘の遥を巻き込んでアラフォー女がせっせと面倒見るっていうのもイケメンだからなんだろうなとか思ってきて、あんまり楽しめなかったかな。ドタバタ劇として悪くはなかったが、自殺しようとイケメンが逃げ回るとかどうしようもなかったかな。


2024年7月21日日曜日

トーラスの炎/五代ゆう ★★☆ 2024/07/21

久しぶりにグイン・サーガの正伝。ゴーラに戻ったイシュトヴァーンがトーラスの反乱軍を叩き潰す。ドリアンはアストリアスが取れだしたんだったよなあとか、忘れかけていた記憶を取り戻す。後半、オリジナルキャラのアウロラが登場し、アンテーヌ侯の胤だとひとりごちるがあの外伝に書いてあるのかなあ、でも読む気は起きないなあ。


2024年7月19日金曜日

ゆめ結び/倉本由布 ★★☆ 2024/07/19

髪結いが好きな卯野が、火事の責を負って切腹した兄を乗り越えて髪結いを目指すのだが、やがて兄を追い詰めた火事の原因が明らかになる、時代小説。キャラがたった駒が冒頭から出てくるのでとっつきにくかったが、そこそこ楽しめた。


2024年7月16日火曜日

図書館の魔女 烏の伝言 (上)/高田大介 ★★☆ 2024/07/16

「図書館の魔女」が気に入ったので、その続編として読み出したのだが、ニザマの政変から逃れる姫を護衛する山男たちのお話というスタートで、ちょっと面白くない。なんども読むのをやめようと思ったが、港町の郭に到着してから持ち直したかな。山男と近衛兵と不良少年たちがいっぱい出てくるが誰が誰なのかまだわからんが、下巻に突入予定。


2024年7月13日土曜日

トップラン 最終話/清涼院流水 ★★☆ 2024/07/12

やっとシリーズ読了。前巻でこれまでの謎が解き明かされるとあとがきで豪語していたが、設定を明かしている程度の話でああそうですかと思った。どうも、作中の謎を読者が解き明かすのが本来の楽しみ方のようで、純粋に読書目的だった私にはちょっと合致しなかったのかもしれないが、こんな作風があるんだと驚きはたしかにあり、楽しい経験をしたように思う。



2024年7月6日土曜日

ジェノサイド 下/高野和明 ★★☆ 2024/07/05

Youtubeのおすすめ読書で手に取った。ヌースとアフリカから脱出するが、日本に姉に当たるエマ8才がいたことがわかる。超人類のずば抜けた能力よりも、アフリカの民兵組織の残虐描写がトラウマになった。こっちを書きたかったのかな。そこそこ楽しめた。


ダブルバインド/城山真一 ★★☆ 2024/07/05

刑事が、娘の本当の父=精子提供者を職務上知ってしまい、娘のためとしてコンタクトしていく流れに違和感を感じるのだが、それが実はいま追っている事件の犯人だったというプロットのために無理やり作った感じもして、ちょっと微妙だったかも。

刑事 雪平夏見 アンフェアな国 刑事・雪平夏見/秦建日子 ★★☆ 2024/07/05

シリーズもののようで、片手が麻痺した女刑事がかつての仲間たちと、交通事故に見せかけられた殺人事件を暴くというものだが、日韓関係の悪化を背景に外交官が外交交渉に役立てようと犯罪に走るというような構図にちょっと違和感を感じるかな。そこそこ面白かったが。


2024年7月3日水曜日

本所おけら長屋/畠山健二 ★★☆ 2024/07/02

長大シリーズっぽいので面白いのかなと手に取った。タイトル通りの時代小説で、長屋が舞台のドタバタ時代劇といった感じだが、島田という剣の達人が何かと活躍するのが単純な感じがして好きじゃなかったが、そこそこ楽しめた。