2019年5月28日火曜日

からくり夢時計/川口 雅幸 ★★☆ 2019/05/27

母を知らずに育った少年が、自分が生まれる前夜にタイムスリップして母に会うという、お涙頂戴系のSF。最後の方で一度ホロリと来た。少年の一人称語りがやや鼻につくが、読めなくないレベル。

2019年5月10日金曜日

ユーラシアの双子/大崎善生 ★★★ 2019/05/10

始めから読みやすい文体で引き込まれたが、50歳の男がシベリア鉄道からポルトガルまで鉄道で旅をしつつ、自殺しようとしている若い女を救わんとする話。自殺した娘など家族のことを内省しながらの旅で、しっとり楽しめる。読後直後は結末にやや不満を覚えたが、いまはまああんなものかなと思う。いい作品に出会えてよかった。