2019年8月26日月曜日

虚像の政商/高杉良 ★★☆ 2019/08/25

ワールドファイナンスのカリスマ経営者加藤をめぐり、若手社員の井岡がのし上がっていく的なお話。実話をベースにした小説のようで、村上ファンドの村上をモデルにした人物も登場した。肝心のワールドファイナンスの加藤というのがピンとこず最後まで正体のわからなかったが巻末の解説によるとオリックスの宮内氏がモデルとのことだが、それでもよくわからん。上巻では井岡の母親と加藤との情事が語られたが、下巻では父親の下山と異母兄弟となる妹とのふれあいが語られたが、基本的には2000年代の経済事件を追っていくことに終始して、文学的には今ひとつな気がしないでもないが、最後まで一気に読めたので文章力はすごいということだろう。

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