2020年1月30日木曜日

山椒魚/井伏鱒二 ★★☆ 2020/01/30

そういえば井伏鱒二って読んだことがないなあ、と手にとった作品。山椒魚が著名だが、短編集で、山椒魚自体は10ページ程度の。おそらく教科書に載ってたんだろうとは思うのだが記憶にない。いまの時代から見ると、まあこんなものだろうという感触。他の短編も読みだしたが、興が乗らずに山椒魚を読めたんだしいいかと思い34ページでドロップした。

岬/中上健次 2020/01/28 ★☆☆

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。4編からなる短編集で表題作から読み始めた。岬は、うらびれた工務店を舞台にしたような作品で、ストーリーとかそういうのは悪くないのだが、やや読みにくい文体。他の短編も読んでみたが、黄金比の朝はやや面白みにかけ、火宅を読みだした88ページでドロップした。

壬生義士伝/浅田次郎 ★★★ 2020/01/29

上巻:映画になってなかったかなと聞き覚えのある題名が目について手にとった。切腹させられた、新選組の元隊員を巡って、いろいろな人が証言していくといった感じの作品。なかなかの読み応えを感じつつ、下巻に突入する。
下巻:上巻を読み終えたのが昨年11月だったので2ヶ月ほどかけて読破。ああ、もうこれは娯楽大作という感じだねえ。上巻は新選組の生き残りの証言が主だったが、下巻は家族などより身近なものからの証言で、ぐっと胸に迫るものがある。映画化とかされているみたいだけど、本が一番だねきっと。

2020年1月28日火曜日

日蝕・一月物語/平野啓一郎 ★☆☆ 2020/01/27

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。近世ヨーロッパの修道士が、といった話が硬い文体で書かれている。お風呂読書でイライラしてきたので、はやくも18ページでドロップ。

2020年1月26日日曜日

ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー/山田詠美 ★☆☆ 2020/01/26

の代表作とおぼしき本作に手を出した。装丁に黒人が描かれているので、どうしも黒人ボーイと黒人ガールとの乱痴気ばなしに思えてくるややポルノといった感じ。文体が好みではないかな、読破できなくもない感じだが、読んでいて楽しくないので、176ページでドロップした。

異類婚姻譚/本谷有希子 ★☆☆ 2020/01/24

気ない会話しながら顔のパーツが崩れていることに気がつくというのんびりしつつも妙なストーリーで、それはそれでいいのだが、文体が好みではないかな。読みづらく感じつつも読破した。

2020年1月25日土曜日

虚人の星/島田雅彦 ★☆☆ 2020/01/24

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。あるテーマに沿った、20ページ程度の短編が並んでいるのかなと思うのだが、話がころっと変わるので、これまで何を読んでいたのか頭に残らず、読むのが辛くなり、68ページでドロップした。

2020年1月23日木曜日

俺俺/星野智幸 ★☆☆ 2020/01/23

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。出だしのオレオレ詐欺のパロディー的な展開は笑った。息子と偽って電話した女が、お前の母親だと言って押しかけてくるところまでね。やがて、他の人も俺だという話になっていき、わけがわからなくなるというのが本作の狙いだろう。なので、話自体は面白くなく、なんとか頑張って読破した。

2020年1月18日土曜日

妊娠カレンダー/小川洋子 ★☆☆ 2020/01/18

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。3つの短編が収められていて、冒頭が妊娠カレンダー。姉が妊娠して出産するまでの日記という形式の作品。他の2つの短編は、正直良くわからんかった。とりあえず読破できたという感じ。

2020年1月17日金曜日

イモータル/萩耿介 ★☆☆ 2020/01/17

ふとインシテミルを手に取り、おなじくカタカナタイトルの本を読んでみようと手にとった作品。だめな男が、行方不明の兄が、みたいな話なのか。読んでいてさっぱり頭に入ってこない。54ページでドロップ。

雪の練習生/多和田葉子 ★☆☆ 2020/01/17

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。短編集のようで、最初の祖母の進化論を54ページでドロップ。おとぎ話みたい。主人公はアザラシか何かかと思ったが、装丁をみると白熊か。そんなこと書いてあったような気もするが、ともかく頭に入ってこない。

春の庭/柴崎友香 ★☆☆ 2020/01/17

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。読んでいてさっぱり頭に入ってこない。タイトルとか装丁とかは面白そうなんだけど、冒頭読み返してもすぐに入ってこない感じ。56ページでドロップした。

2020年1月16日木曜日

透光の樹/高樹のぶ子 ★★☆ 2020/01/16

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。高樹のぶ子の名前は知っていたものの読むのは初めて。TVプロデューサーの郷と、昔取材した鍛冶の娘千桐との中年男女のしっとりした、でもやや枯れ気味な愛欲もので、それなりの表現もあるという作風。すんなりと最後まで読めたが、悪くもないが良くもないというところ。

2020年1月15日水曜日

レディ・ジョーカー/高村薫 ★★★ 2020/01/15

上巻:賞をとったとかで名前を覚えていた作品。覚えていたので、他の高村薫ものに挑戦して2度ほど挫折を経験した。このたび堂々本作品に挑戦したのだが、これは面白い。どんな話か知らずに読んだのだが、冒頭の旧仮名遣いの手紙は挫折しそうになったものの、手紙が終わってkらの本編は読み応えがあり、惹き込まれた。レディージョーカーの名前の元になった知的障害の女の子、このあとも登場してくれるんだろうか。楽しそうに頭を振っているという描写に心が惹かれる。
中巻:事件後、犯人側の登場人物語りにならないため、レディーに会えず残念。思えば、グリコ森永事件がモチーフになっているのか、とか思いながら読み進んだが、相変わらず読み応えがあって楽しい。
下巻:読了。読み応えがあってとても楽しめた。総会屋など闇組織がクローズアップされ、レディージョーカー自体はぽつんと寂しい感じになってきて、なんか終わったんだなあ、という雰囲気がまたよい。気になっていたレディーも田舎の元気にやっているようで、何よりな終わり方。

2020年1月14日火曜日

祭りの場/林京子 ★★☆ 2020/01/14

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。まさか長崎で原爆にあった女子学生のお話とは思わなかった。読みにくいわけではないが、読んでいて気持ちのいい話ではない。いや、後世に語り継がなくてはならないが、とりあえず表題作は読み終えて、つぎの「二人の墓標」の原爆っぽかったので、ドロップした。

夕子ちゃんの近道/長嶋有 ★★★ 2020/01/14

なんとも妙に自分に馴染む文体に、こりゃいいわ、ゆっくり読もうと、昨年からひと月くらいかけて読破した。まったり一人称語りが気持ちいい。登場人物もみな魅力的で、とくに瑞枝さんが可愛らしくてよい。著者の他の作品も読んでみたくなるが、楽しみは後に取っておこう。

2020年1月12日日曜日

蛇を踏む/川上弘美 ★☆☆ 2020/01/12

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。短編集のようだが、例示された表題作の蛇を踏むを読んだが、面白くなく読みづらい。残りの作品を読む気も起こらず、ドロップした。どうも芥川賞を受賞作品のようだ。

薄情/絲山秋子 ★☆☆ 2020/01/12

宇田川という男が、田舎で人と話をしたりしているのだが、84ページまで読んできたが話が頭に入ってこない。お風呂読書で読むのもしんどくなってきたのでドロップする。

2020年1月10日金曜日

コンビニ人間/村田沙耶香 ★★★ 2020/01/10

社会に適合できなく周りを混乱させて生きてきた女が、コンビニのバイトに適合して生きるお話。彼女なりに世間と整合しようと苦労するが、やがてコンビニでの生活に適合した自分はコンビニ人間であると気づく。軽妙な文章が読んでいてとても楽しい。

2020年1月6日月曜日

長流の畔/宮本輝 ★★★ 2020/01/06

全9部で完結する流転の海の第8部。正月休み中に読了。前巻のあとがきで房江がつらい思いをするとあったので読むのが怖かったのだが、それほどでもなくてよかった。予想通り市電は止まったけどね。今回も、人と人とのふれあいに胸が熱くなる宮本輝作品を堪能。麻衣子ってどういうつながりだったっけ?大河ドラマなので、全巻一気に読みんだほうがいいね。長期の休みのときに読んでいるので、最終巻は春休みや盆休みんかな。博美がやや可愛そうなのだが、彼女にも幸せになってほしいと思う。