2020年3月29日日曜日

穴/小山田浩子 ★★★ 2020/03/29

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。田舎暮らしを始めたところ穴を掘る怪しい獣がいたという表題作と、妻と二人暮らしの男が友人のところに行く連作の、計3つの短編が収められている。表題作はユーモアもあって面白い。連作の短編も悪くない。とても読みやすい文体で、評価も5でいいとも思った。長編が読みたいねえ。

2020年3月28日土曜日

私の恋人/上田岳弘 ★☆☆ 2020/03/28

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。2回の生まれ変わりを記憶しているとか、運命の恋人がとか、とっつきにくい話が展開されて44ページでドロップ。

口語訳 遠野物語/柳田国男、佐藤誠輔(翻訳) ★★☆ 2020/03/27

釜石線の遠野駅を通ったときに知った遠野物語。岩波文庫で読んだら文語体で面食らったので口語訳を読んでみた。長編のお話なのかと思っていたら岩手県の遠野地方での伝承を集めたものということで面食らったが、数話ずつお風呂読書して読破。どうということもないし、ふるさと遠野に行ってみたいとも思わなかったが、またオリジナルを見てみたくはなった。

2020年3月23日月曜日

神の子/薬丸岳 ★★☆ 2020/03/23

上巻:親に虐待され戸籍を持たずに育った、記憶力がすごいという青年の話。犯罪組織に追われていたりハードボイルド調。悪くはないが良くもない。でもまあまあ読みやすいかな。町田に恋慕する楓がひどい目に遭うんじゃないかと予想しつつ下巻に期待。
下巻:天才的な記憶力をもつ町田を中心としたハードボイルドものということで下巻を読み始めたが、愛情を知らずに育った町田の更生物語というテーマを考えれば町田の凄さがあんまり感じられないのはいいのだが、ムロイを中心とした悪の組織がすごく薄っぺらいし、雨宮の死に方も意味不明。ALSで死亡というのもねえ。上巻は悪くなかったが、下巻は途中で力尽きたという感じでやや残念。

2020年3月21日土曜日

『吾輩は猫である』殺人事件/奥泉光 ★☆☆ 2020/03/21

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。タイトルから推測できることではあるが、夏目漱石の吾輩は猫であるをモチーフとしており、文体もそれに倣っているので読みにくい。というかとっつきにくいので最初の章を読んでドロップした。

2020年3月20日金曜日

金毘羅/笙野頼子 ★☆☆ 2020/03/19

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。自分は海から人に乗り移った霊的な存在だみたいな冒頭なのだが、文体が驚くほど変わっていて馴染めず、早々に28ページでドロップした。

2020年3月18日水曜日

きことわ/朝吹真理子 ★★★ 2020/03/18

少女時代に仲の良かった貴子と永久子とが再開する120ページくらいのお話。しっとりした筆致にうっとりする。

道化師の蝶/円城塔 ★☆☆ 2020/03/17

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。変な作家が出てくるというか、いろんな言語で作品を残しておりとか、テーマもそうだが、文体も変わっていて読みづらい。60ページでドロップした。

2020年3月14日土曜日

野望将軍/笹沢左保 ★★☆ 2020/03/14

上巻:松永久秀を主人公とした歴史小説。最後は爆死して有名な腹黒い男の印象だが、あんまり知らないのでいい機会と読み進んだ。軽い内容だし読みやすい。
下巻:松永久秀を主人公とした時代小説。世に出るきっかけなどオリジナル要素の強かった上巻に比べ、下巻は史実をなぞる描写が多くて退屈だったかも。全体的に読みやすく軽い時代小説という感想。

2020年3月7日土曜日

ヘヴン/川上未映子 ★★☆ 2020/03/07

Wikipediaの純文学で例示されていた作品。いじめられている少年と同じくいじめられている少女との交流という感じなのかな。読みやすくはあるのだが、いじめられているシーンを読むのがしんどくて読み飛ばしながらも三分の二ほど読み進んだ236ページでドロップ。いじめ以外の作品を読んでみたいなあ。

マークスの山/高村薫 ★★☆ 2020/03/06

上巻:レディージョーカーが良かったので手にとった。合田と加納というレディージョーカーと同じ登場人物がいて時系列にどうなんだろうとか思ったりもした。ハードなサスペンス小説という感じだが、レディージョーカーに比べると読み応えという点では今ひとつかな。下巻に期待したい。
下巻:手紙で事件の詳細が明らかになるという展開が今一つに思うが、事件の謎は何なのか?的なところはさておき、読んでいて楽しい。レディージョーカーに劣るものの緻密な内容で読み応えがある。最後の解説を見て同感したが、水沢を世話した真知子の存在はよかったなと思う。僕も一緒に「さかき」に行きたくなる。