2021年10月30日土曜日

カエルの楽園2020/百田尚樹 ★☆☆ 2021/10/30

百田尚樹は読んだことがないなあと手にとった薄い一冊なのだが、ツチガエルがどうだとかウシガエルがどうだとかカエルの登場人物たちが会話していて、政治思想の寓話を書こうとしているのかなとか思ったりもしながらも読むのが苦痛なので24ページほどでドロップした。


2021年10月27日水曜日

いろは匂へど/瀧羽麻子 ★★☆ 2021/10/27

京都で食器屋をいとなむ30代半ばの紫(ゆかり)が、染め物師の光山(こうざん)と、ゆっくり恋をするというお話。紫のことが好きなアメリカ人のブライアンや、光山といわくのあった藤代など、登場人物が魅力的。物静かで内省的な紫はいい感じに思うので、やや変わりのもの光山と仲良くなるのは腑に落ちないのだが、変わっているところがないと魅力を感じないものかもしれないなとか思った。朝の連続ドラマを読んでいるよう感じもしていい作品だと思った。


許されようとは思いません/芦沢央 ★★☆ 2021/10/27

短編集。ミステリー系で、どんでん返しが、とかアマゾンを見たら出てきたが、う~んそれほどでもという感じがする。発注ミスがばれないように自腹で隠蔽したサラリーマンが交通事故の目撃を隠そうとする最初の短編が一番良かったかも。


あしたはひとりにしてくれ/竹宮ゆゆこ ★☆☆ 2021/10/27

さくちゅうの登場人物のおふざけ加減になんども読むのをドロップしようと思ったが、妹の歓路のキャラクターが悪くなかったので、飛ばし飛ばし最後まで読んだ。むかし埋めたクマのぬいぐるみを掘り返しにいったらアイスという女が出てきて家に居候するようになったとか、ストーリー的にもかんどころがよくわからない。


星をつける女/原宏一 ★★☆ 2021/10/27

レストランの格付け調査員をやっていた牧村紗英が食に関する調査会社を立ち上げて、パートナーの真山らとレストラン、ラーメンチェーンなどの調査を行うというお話。調査テーマが異なるお話が3~4こ入っていて、ドラマの原作になりそうな感じ。気軽に読めるし、娘などの登場人物も好感が持てて悪くないね。続編もあるみたい。


2021年10月22日金曜日

長いお別れ/中島京子 *** 2021/10/22

聞き覚えのある題名だなと思ったのだが、プライムビデオで見たことあった。冒頭の遊園地でメリーゴーランドに乗ろうとする幼い姉妹のシーンも覚えていて、すぐにドロップした。


2021年10月21日木曜日

癌だましい/山内令南 ★★★ 2021/10/20

末期の食道癌を患わっている、食べることを生きがいとする麻美が、癌によって嚥下が困難となりながらも食事を取ろうと奮闘するのだが、あっけらかんとした様子がなんとも素晴らしい。作者は食道癌で亡くなったようで、もう読めないのかと思うととても残念。


2021年10月16日土曜日

金継ぎの家 あたたかなしずくたち/ほしおさなえ ★★★ 2021/10/15

祖母が行う金継ぎに興味を持った孫娘が、漆に関わっていた祖母の人生に触れていくというお話で、あわい恋物語もあって引き込まれる。祖母、母、娘の3人によるやさしいストーリーで、ゆっくり読めた。


2021年10月14日木曜日

キッズタクシー/吉永南央 ★★☆ 2021/10/13

タクシーで子供の送り迎えをやるキッズタクシーに取り組む木島千春が息子の修と暮らしながら、子供が行方不明になる事件や、息子の彼女が妊娠してしまう出来事を通じて、過去の殺人してしまったという負い目を抱えながら暮らしていく、という感じで悪くないストーリーなのだが、文体が好みでないというか何が起こっているのかわかりにくかったのが残念。


2021年10月10日日曜日

無私の日本人/磯田道史 ★☆☆ 2021/10/10

歴史の中に埋もれた人物を紹介するとして「穀田屋十三郎」「中根東里」「大田垣蓮月」の3つの作品からなるのだが、最初の「穀田屋十三郎」はプライムビデオで見たことがあるなと読むのをスキップ。「中根東里」も出来事を淡々と綴っているだけな感じで、「大田垣蓮月」もさして面白くなく308ページでドロップ。


2021年10月9日土曜日

眠りの庭/千早茜 ★★☆ 2021/10/09

「アカイツタ」と「イヌガン」という2つのお話かと思っていたら、つながっていて驚いたが、「さなみ」という少女を中心に彼女を愛する男の話が前者で、彼女がおとなになった「澪」をめぐるお話が後者。なんというか、深いところはよくわからなかった。


インフルエンス/近藤史恵 ★★☆ 2021/10/09

友梨が里子、真帆との関係を小説家に語るという形で、3人が3人とも誰かの代わりに殺人をするというお話。そこそこ面白くはあったが、やや奇想天外かな。


教場/長岡弘樹 ★★★ 2021/10/09

警察学校の凄腕教官の風間のお話。生徒視線で物語が進むが、時折登場する風間が優れた洞察力というのだろうか、そういうもので生徒が置かれた状況を見抜いて導いていく、といった筋。読んでいて面白かった。映像にもなっているようで、納得できる。


2021年10月5日火曜日

四人組がいた。/高村薫 ★☆☆ 2021/10/04

旅行などに高村薫を持っていくことが最近多く、こんかい手にとったのがこれなのだが、他の作品と違って田舎に暮らす老人4人組がわけのわからない話をするというもので、たぬきが化けたり、若返りの秘法が登場したり、正直訳がわからない。みると裏筋にはブラックユーモア小説と書いてあるが、ブラックユーモアってこういうことなのか、と思ったりした。