2025年4月4日金曜日

会社を綴る人/朱野帰子 ★★★ 2025/04/04

ドジで失敗ばかりしている男が文章だけは好きで、という設定の小説。うまく潜り込んだ製粉会社で、いい文章を書いたりしてほんわかという感じのお話かと思っていたら、途中から展開していっていいお話。たんなる出来リーマンだと思っていた兄とその嫁がいい人だったりして、ジーンとも来た。最後に社史編纂にまつわる謎解きっぽいのがあったが、これって蛇足じゃないかと思った。

むすび橋 結実の産婆みならい帖/五十嵐佳子 ★★☆ 2025/04/04

幕末の江戸で産婆見習いの結実の成長物語という感じで、恋愛があったり、心温まるお話というよりはライトな読み物という感じ。主人公の名前が結実で、最後まで読み方を覚えられなかった。他には、すず、ふく、さと、たけ、とかわかりやすい名前の登場人物ばかりなのに、著者のこだわりなのかちょっと残念。


神様のごちそう/石田空 ★★☆ 2025/04/04

オカルト物というか妖怪が出てくる作品は苦手なのだが、本作は料理を学ぶ少女が神社で神の使いに拉致され、神の国でお先様のために料理を作るというないようでほのぼのとして悪くないのだが、細かいところを考え出すと気になってしまうし、ヤタガラスがどうだという設定めいたところは読み飛ばしたのだが、火の妖精みたいなのを使って料理しているところはハウルの動く城を思い出したりした。


困った死体/浅暮三文 ★☆☆ 2025/04/03

優秀な検視女医アメリやダジャレをいう刑事とかグループが事件を解決する短編集で、毎話死者の名前が前田五郎という設定のサスペンスなのだが、ちゃんと読んでいるのに頭に入ってこず、キャラが良く覚えられないし事件の謎がよくわからなくて残念だった。よく最後まで読んだと思う。